セラピストGoGo

Washizu Go(わしず ごう)1990年静岡生まれ。平成25年理学療法士免許取得。ヨガインストラクター。パワーリハビリテーション研究会研修終了。大学との連携で運動プログラムの提供、「運動」と「笑い」で健康寿命を延ばす施設。AOIデイサービスの施設長として勤務。

【めまい】頭を動かしたときに数分続く原因とは!?

めまいの原因疾患として最も多いのが「良性発作性頭位めまい症」だ。

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頭を特定の位置に動かしたときにめまいが発生するもので、中高年の女性に多い。不安になる患者も多いが、専門的な理学療法で改善することができる。 


 めまいは、耳の病気が原因で起こる「末梢性めまい」と、脳の病気が原因で起こる「中枢性めまい」に大別される。 

 

 末梢性めまいの代表格が「良性発作性頭位めまい症」だ。頭を動かしたときに数十秒~数分続くめまいが生じる病気で、生命に関わる危険はないが、症状は激しく吐き気や嘔吐を伴うことも多いため、不安や恐怖を感じる患者も多い。この病気は、疑い例も含めるとすべてのめまいの約半数を占める。50~60代以降の女性に多く、男性より女性に約4倍近く発症するとされる。


 この病気では、寝返りをうったとき、靴ひもを結ぶために前かがみになったとき、洗濯物を干すために上を見上げたときなど、頭を特定の位置に動かしたときにめまいが起こる。

 

 耳の奥にある「内耳」には、からだのバランスを保つ働きを担う器官「耳石器」があり、耳石器には「耳石」という細かい粒がたくさん存在する。この耳石が耳石器からはがれ落ち、隣接する三半規管の中に迷入することがある。

 

三半規管の内部は内リンパで満たされており、頭を動かすことによって、入り込んだ耳石が移動して内リンパに流れが生じる。そのせいで、頭が動いていないにもかかわらず、動いているという誤った情報が脳に送られるためにめまいが起こるのだ。

 

 耳石が三半規管から排出されればめまいが治まることもこの病気の特徴であり、多くは30秒~1分程度で治まる。聖マリアンナ医科大学病院耳鼻咽喉科教授の肥塚泉医師はこう話す。

 

「何もしなくても、自然に耳石が移動してめまいが解消されることも多いですが、ずっと同じ姿勢でいるなど頭を動かさずにいると、長く続くこともあります」

 

■正しい診断が治療につながる

 良性発作性頭位めまい症は中高年の女性に多く、加齢も要因のひとつだ。女性は閉経すると女性ホルモンの分泌が減少し、骨量が低下する。耳石の主成分は骨と同じ炭酸カルシウムであり、骨と同じように耳石ももろくなることで、はがれやすくなると考えられている。東邦大学医療センター佐倉病院耳鼻咽喉科教授の鈴木光也医師はいう。


「骨粗鬆症を発症しやすい年齢に、良性発作性頭位めまい症が多いという報告もあります。ほかに、運動習慣がない人や、同じ姿勢で寝ることが多い人なども起こりやすいといわれます」

 

 診断のためには、目の動き(眼振)を調べる検査、からだのバランス(平衡機能)を調べる検査、聴力検査、脳の状態を調べる画像検査などをおこなう。眼振とは、無意識に起こる眼球の揺れのことで、めまいが起こっているときには特徴的な眼振がみられる。眼振検査では、患者に特殊な眼鏡を装着し、頭を動かしたときの眼振をみることで三半規管に異常があるかどうかを調べる。

 

「耳石が三半規管のどこに入っているかで目の動きが異なります。めまいを専門にみる医師であれば、眼振をみることで、耳石の場所はほぼ100%わかります」(肥塚医師)

 

 めまいの診断では問診も重要だ。「どのようなときにめまいが起こるか」「一回のめまい発作はどのぐらい続くか」「一度だけか、繰り返すか」「めまい以外にどのような症状があるか」などを正確に聞き取ることが大切だと鈴木医師は話す。

 

■医師が頭を動かし耳石を排出する

 例えば、朝、起き上がったらめまいがしたが、しばらくしたら治まった。その後、洗濯物を干したら再びめまいがした。すぐ治まったが、またほかの動作によりめまいがした。このように一日めまいが繰り返された場合、医師が「めまいはどのぐらい続いていますか?」と聞くと、「一日中続きました」と答えてしまう患者もいるという。


「本当に一日中めまいが続いたのか、一回のめまいはすぐ治まり、また起こることを繰り返したのか、正確に聞き分けることが正しい診断のためには重要です」(鈴木医師)

 

 症状が強い急性期には、抗めまい薬や吐き気止めが処方されるが、薬物療法は症状を抑えるためのものであり、めまいそのものを治すわけではない。良性発作性頭位めまい症の治療では、「浮遊耳石置換法」という理学療法をおこなう。

 

これは、医師が眼振を確認しながら患者の頭を動かし、耳石を三半規管から排出させる方法で、この治療により「良性発作性頭位めまい症の約7割が改善する」と肥塚医師はいう。ただし、この治療はめまいをみるすべての医師ができるわけではないため、めまいの専門的な知識と治療技術を有する「めまい相談医」を受診することが望ましい。

 

 理学療法でなかなか改善しない場合は、リハビリとしての体操もすすめられる。寝返りをする体操や、「寝る・起きる」を繰り返す体操などいくつかの方法があり、医師の指示にしたがっておこなう。浮遊耳石置換法は、病院で医師がおこなう治療だが、体操は患者自身がおこなうことができ、続けることでめまい予防の効果も期待できるという。この病気は再発することが多く、両医師は、予防のためにも体操を続けることや、適度にからだを動かす習慣をつけることをすすめている。

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