寝過ぎて頭が痛くなるのはなぜでしょうか…解消法はある?
「めまい」の背後には多様な疾患の可能性が隠れています。一般的なのは、座ったり寝ている状態から立ち上がった時に、血圧が急に下がり、めまいを起こす「起立性低血圧」でしょう。
テレワークが普及し、一日中同じ姿勢で座っていると立ち上がった時に血圧が下がりやすく、脳に酸素が届かずにふらついてしまいます。
また女性は男性の2・5倍めまいを起こしやすいといわれます。女性の方が月経や更年期障害、貧血とホルモンバランスが崩れやすい体質のためです。ストレスや睡眠不足も自律神経が乱れ、めまいの原因になります。
立ち上がった時、頻繁にめまいを起こすようなら、かかりつけ医に相談しましょう。
ただし、重病が隠れていることが疑われるようなら1回でも検査が必要なことがあります。その場合、めまいとほぼ同時にサインが表れます。大きく2つあり、浮遊性のめまいと回転性のめまいです。
浮遊性のめまいがある時は、脳梗塞や脳出血をはじめ脳血管系の病気が引き起こしている可能性があります。立ち上がった時にふわふわしたり、くらくらします。同時期に頭痛が続いたり、手先がしびれたりしたら、すぐに病院にかかることをおすすめします。
回転性のめまいの場合、ふらつきとともに目の前がぐるぐる回るような感覚に襲われます。耳鳴りや耳の閉塞感があれば内耳の病気であるメニエール病のケースが多いです。通常は耳鼻科でメリスロン錠を処方してもらいます。
ほかに、薬の副作用が原因のめまいも少なくありません。向精神薬、睡眠薬、パーキンソン病の治療薬、高血圧の降圧薬を内服している方は注意が必要です。
とくに降圧薬を飲んでいる方は、血圧が急激に下がることによるめまいを起こすケースがあります。血圧の症状は回復しているのに飲み続けている方にも多いため、頻繁にめまいが起こるなら一度かかりつけ医に相談しましょう。
回転性のめまい(内耳性)の方もメリスロン錠を処方してもらったのに内服して1カ月経っても改善しなければ注意が必要です。脳に原因がある可能性がありますから、脳外科を受診してもらうようすすめています。
めまいは軽く考えられやすいですが、実は原因が多岐にわたり医者泣かせの症状でもあるのです。