セラピストGoGo

Washizu Go(わしず ごう)1990年静岡生まれ。平成25年理学療法士免許取得。ヨガインストラクター。パワーリハビリテーション研究会研修終了。大学との連携で運動プログラムの提供、「運動」と「笑い」で健康寿命を延ばす施設。AOIデイサービスの施設長として勤務。

【リラックス】休息のために必要なこととは!?

しっかり休養して秋を迎えるためには、ヴァカンスの間たっぷり睡眠を取り、メロンをたらふく食べるだけでは不十分。身体に必要なさまざまなタイプの休息について4人の専門家が徹底解説。

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元気を取り戻すために、身体と脳は感情、感覚、社会的な休息を必要としている。

 

ヴァカンス期間中の休息といえば、誰もがご存知のように、やるべきことは比較的シンプルだ。のんびり過ごす、それもできれば太陽の下で。そして、ぐっすりよく眠る。一方、本当の意味で身体をリフレッシュさせるには、何もしない、デジタルデトックスをする、目覚まし時計の設定時間を遅くする、それだけでは十分ではないということは、あまり知られていない。

 

この数カ月、心身ともにハードな日々を送ってきた私たち。身体と脳の疲労回復には、3つのタイプの休息が必要だ。

 

1. 社交の休息

本当のリラックスのためには、一人きりの時間も必要だ。 

友人と会い、出かけ、話を聞き、話をする……。普段は気付かないが、実は人付き合いは疲れるもの。いまいちしっくりこない友人もいるし、相手に対して自分を抑えていることもある。「相手が友人でも、気をつかったり、自分の振る舞いに気を配らなければならない時もあります。つまり私たちは常に警戒態勢にあるということです」と、トゥールーズ大学神経科学講師のロール・ヴェレは言う。

 

どんな社会的交流においても、他者に対して、また他者の発言やボディランゲージに対して、そして自分自身についても、持続的な注意力が必要とされる。「人間は他者と接するときには最大限に志向性を働かせています。普段意識することはほとんどないですが、これには複合的な認知機能が関与しています」と専門家は続ける。バーやレストランのような騒がしい環境で、友人だけでなく、多くの見知らぬ人と一緒に過ごすことで、疲労はさらに増大する。

 

ゆえに自分のために、それも自分ひとりのために時間を取ることは最良の休養になる。「ひとりで何もしない時間は、注意力を他者に向けなくてすむ絶好の時間。警戒レベルを下げて、思考や感情の整理をし、疲労の原因となる観念を追い払いましょう」とヴェレは言う。

 

社会的な休息とは、安心感を感じる人たちと交際し、自分にとって害のある人、つまり一緒にいると疲れる人との付き合いを避けることでもある。安らぎを感じる人との交流は、エネルギーの再チャージに有益だ。

 

「感情はたった0.021秒で人に伝わります」と『感情の感染』の著者で社会心理学研究者のクリストフ・ハーグは指摘する。「つまり、他者との間に相互作用が形成された瞬間から、私たちは相手の感情を受け止めているということ。相手がポジティブな考えを持った有益な人であれば、こちらも感情を調節し、心を落ち着かせやすくなります」

 

2. 感情の休息
感情は私たちの日常にリズムを与えてくれるものだが、心身への影響はゼロではない。「感情がエネルギーを過剰に消費することもあります。感情的になってはいけない場面で感情が一気に押し寄せてきたとき、理不尽な感情に翻弄されたとき……。これは心身に重くのしかかり、脳と身体はこのような感情を排除するために、多くのエネルギーを必要とします」とハーグは指摘する。

 

そんな時は気分を変えて、静かなリラックスできる場所に身を置くのがいい、とハーグ。「脳は優れた適応能力を持っているので、私たちが静かな空間に移動すれば、環境に共鳴し、不安レベルは自然に下がります」

 

感情を調整するためには、腸を整える食事も大切だ。

食事内容も感情の調整に重要な役割を果たす。「“下の”脳、つまり腸と“上の”脳の間では、常に対話が交わされています。食べたものは脳のいくつかの部位、特に感情のコントロールに関わる部位に波及効果をもたらします」とハーグは説明する。一般的に「ジャンクフード」と呼ばれる超加工食品は、消化が困難なだけでなく、虚偽性不安を引き起こす要因となり、脳をさらに酷使してしまう。

 

3. 感覚の休息

聴覚を休めるためには、手ぶらで静かな公園などを散歩するのが効果的。 

忘れられがちだが、感覚、特に聴覚を使うことで、私たちは脳を休みなく働かせている。都市の騒音、クラクション、周囲の会話、スマホやパソコンの通知音、「こうした刺激を常時受けることで認知機能に過剰な負荷がかかると、疲労の原因となります」と、フランス国立保健医学研究所生物医学画像研究室研究部長のミシェル・ル・ヴァン・クイエンは説明する。

 

常に音に晒されることは長期的に見ると健康によくない。「免疫システムが弱体化したり、心血管系に変調をきたすこともあります。さらに副交感神経全体がダメージを受けます。私たちが身体を休めるためには、まさに神経系のこの部分がきちんと働いてくれないといけません」と研究者は続ける。

 

聴覚の酷使で健康を害さないためには、1日に何回か音の休憩を取ることが重要だ。「あらゆる生命システムにおいて、活動期の後には必ず再生期が訪れます。脳も例外ではありません。脳は疲労から回復するために本質的に静寂の時間を必要としています」と研究者は続ける。

 

だからといって、ひとりで洞窟の奥に閉じこもる必要はない。毎日数分間、公園を散歩したり、携帯電話を持たずに静かな部屋でひとりで過ごすだけで、脳を休めるには十分だ。「ASMR」と呼ばれる音源を数分間聞くのもいいだろう。こうした音源は、幸福ホルモンと呼ばれるドーパミンの分泌を脳に促してくれる。

 

睡眠の質
しっかり休息を取るためには、睡眠は時間以上に質が鍵となる。「生理学的観点から言うと、深いノンレム睡眠は身体的にも感情的にも最も高い疲労回復効果があります」と前述の神経科学講師のヴェレは説明する。

 

このことは睡眠中の脳の活動から説明できる。睡眠は複数の段階に分けられ、各段階ごとに発生する脳波が異なる。「深い睡眠時に発生する脳波はα波と呼ばれます。この段階で神経と身体は回復モードに入ります。身体と精神の目的はただひとつ、再生することです」とパリ病院神経精神科に勤務する医学博士のヤン・ルージエは言う。

 

ところで、この深い睡眠に達するには、不安レベルを下げることが肝心。とくになかなか収束しないコロナ禍の影響で、多くの人が「生理的な警戒態勢を解くことができず、慢性的なストレス状態にあります。これでは脳は休まりません。私たちは絶えず緊張を強いられているのです」とヴェレは話す。

 

この問題を解決する最も簡単な方法は、呼吸を整えることだとルージエは言う。「呼吸に意識を集中して、神経系とくに副交感神経系をコントロールします。身体機能のスピードを落とすことで、各器官が再生され、最終的には良質な睡眠につながります」。毎晩5~10分間呼吸トレーニングを行えば、9日後には睡眠の質が改善しているのが実感できる。身体にとって必要な休息をしっかり取るために、ぜひ実践したいヴァカンスの最初のステップだ。

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