セラピストGoGo

Washizu Go(わしず ごう)1990年静岡生まれ。平成25年理学療法士免許取得。ヨガインストラクター。パワーリハビリテーション研究会研修終了。大学との連携で運動プログラムの提供、「運動」と「笑い」で健康寿命を延ばす施設。AOIデイサービスの施設長として勤務。

記憶の方法で「思い出す力」が落ちる可能性!?

アルバート・アインシュタインの「頭を空にしておく方がいい。知識のためには図書館がある」という 格言を裏付けるように、歴年の知識がたくさん詰まった高齢者の脳では、情報が混雑しているせいで適切にものを思い出すことができなくなることを示す研究結果が報告されました。 

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年をとると物事を思い出すのが困難になるのはよく知られていますが、過去の研究では「知識にアクセスできるかに依存する認知能力は高齢になっても成長する」ことも判明しています。この矛盾について解明するため、トロント大学の心理学者であるリン・ハッシャー氏らの研究グループは、脳と記憶について調べた複数の研究を精査しました。

 

ハッシャー氏らが分析した研究の中には、高齢者と若者にイラストと文字を見せて記憶してもらう研究が含まれています。この研究で被験者らに見せられたイラストと文字は全く関係がないもので、それを見た被験者らは「無関係な言葉を無視して、イラストに集中してください」と指示されました。

 

しかし、その後のテストはイラストではなく文字を覚えているかどうかがヒントになるものでした。例えば、上に「水素」と書かれたイラストを見た後に「太陽に最も多く含まれている元素はなんですか?」という質問に答えるといった具合です。 

 
 
このテストでは、高齢者は「イラストの上に答えが書いてあった場合の方がパフォーマンスがよくなる」という傾向が見られました。しかし、この傾向は若者には見られませんでした。

 

また、別の研究では高齢者と若者に「人の顔と風景」というような全く異なる種類の写真を見せてから、そのうちどちらかだけを記憶するよう指示しました。そして、記憶中の被験者らの脳をスキャンしたところ、若者とは異なり高齢者の脳では2種類の写真を両方とも処理している様子が観察されました。研究チームによると、これは高齢者の脳が本来は無視しなければならない画像まで記憶していることを示唆しているとのこと。

 

ハッシャー氏はこれらの研究結果について、「お年寄りが物事を思い出そうとすると、それらが頭の中にあるあらゆる物事と結びついてしまい、その情報を選別するのに苦労することになるのです。例えば、ジョンという名前の知り合いが5人いる場合、そのうちの1人の名字を思い出そうとするのは、ジョンを1人しか知らないよりも難しいはずです。高齢者の脳では、これと同じ現象が起きているのではないでしょうか」と述べました。

 

記憶が混雑すると、具体的な物事を覚えたり思い出したりするのが困難になりますが、頭の中の情報量が増えることで得られるメリットがあることも分かっています。というのも、ハッシャー氏らの分析により、脳が保存している情報が増えると単に知識が増えるだけでなく、意思決定や創造的な作業を行う時にこれらの知識をうまく利用できる可能性が浮かび上がったからです。

 

ハッシャー氏は、知識が増すことのメリットについて「脳の研究では記憶の精度を重視する傾向がありますが、実生活では研究室の中ほど記憶の精度は重要ではありません。つまり、私たち研究者はお年寄りが知恵を蓄えることについての不利な側面を過大評価し、有利な側面を過小評価してきたのかもしれません」と結論づけました。

 

blog.washizugo.com

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