年を重ねても元気に過ごす方法を考えるシンポジウム「生涯自立のためのプロセス・イノベーション」が2月28日、横浜市で開かれた。
青魚の摂取で血管の老化抑制を
血管の若さを保つ大切さについて講演した遠山医師
シンポジウムでは、元神奈川県立循環器呼吸器病センター所長の遠山愼一医師が「血管の老化を防ぐには」と題して基調講演した。
毎年多くの人の命を奪っている心筋梗塞や脳梗塞について、「どちらも血管の病気。血管の老化である動脈硬化を防ぐことが、健康寿命の延伸の秘訣(ひけつ)だ」と訴えた。
心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす動脈硬化とは、老化に伴い血管の壁が厚くなったり硬くなったりすることをいう。
遠山医師は、血管の若さを保つ食べ物の成分として、イワシやサバなど青魚に多く含まれる成分のエイコサペンタエン酸(EPA)に注目。「EPAを多く取る人ほど心筋梗塞で死亡するリスクが低い」などの国内外の研究成果を紹介した。
戦後、魚離れでEPAの摂取量が急速に減った一方で、心筋梗塞や脳梗塞の死亡率が上がってきた経緯も説明。遠山医師は「魚の切り身を1日1切れ食べるといい」と助言した。
夜の時間帯の睡眠も大切
高山理事長は、老化の進行につながる要因として、フリーラジカル(活性酸素の一種)、ホルモン減少、慢性炎症などを挙げた。
こうした要因を軽減するために、禁煙やストレスの緩和に加え、大豆やみかん、緑黄色野菜、魚を取ることを勧めた。深夜から未明の時間帯にしっかり睡眠をとることも大事だといい、「寝る前は光や音を遮断するように」と助言した。
また、医療法人社団凰和会の高山瑠衣理事長は、「不老長寿時代がやってきた!」というテーマで講演し、老化を抑えるために生活習慣の改善を訴えた。
1日8000歩と20分の早歩きがおすすめ
毎日の外出など活動の利点を説明した青栁副部長
東京都健康長寿医療センター研究所「社会参加と地域保健研究チーム」の青栁幸利副部長は、「健康寿命を延ばす歩き方の黄金律」と題し、日々の活動量に焦点を当てて講演した。
病気になりにくい体を作るため、青栁副部長は、1日8000歩を目標に歩くことと、早歩きなど話しながら何とかできる程度のややきつめの活動を20分行うことを勧めた。これにより、高血圧や糖尿病などのリスクを下げられるという。
また、活動量が多い人は、魚介類や乳製品などをまんべんなく食べる傾向があることから、日々の活動と食生活には関わりがあることを説いた。
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