セラピストGoGo

Washizu Go(わしず ごう)1990年静岡生まれ。平成25年理学療法士免許取得。ヨガインストラクター。パワーリハビリテーション研究会研修終了。大学との連携で運動プログラムの提供、デイサービスの施設長として勤務。理学療法の可能性を日々追及。施設長としての活動では施設の管理、他職種との連携。リハビリテーションやメンタルサポート、マネジメントなど医療・介護をテーマに更新をしていきます。

要介護の一歩手前「フレイル」を知っていますか?

健康と要介護の狭間の状態

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 歳をとると、筋肉量が低下して、足腰が弱くなり、転倒・骨折などによって要介護状態に陥りやすくなります。以前は、これを老化現象と一環と考え、とくに対策は行っていませんでした。ところが、老年医学の研究が進み、積極的な運動や食事改善など行えば、介護状態を防ぐだけでなく、健康状態や心身機能の改善までもが期待できることがわかりました。では、なぜ日常生活で要介護になってしまう状態まで陥ってしまうのか、基準や陥るとどうなってしまうのか確認していきましょう。

 

●まずフレイルとは

 体がストレスに弱くなっている状態のことを指しますが、早く介入をすれば元に戻る可能性があります。高齢者のフレイルは、生活の質を落とすだけでなく、さまざまな合併症も引き起こす危険があります。フレイルの基準やフレイル状態になるとどのようなことが起きるかについてわかりやすくまとめます。フレイルとは、海外の老年医学の分野で使用されている「Frailty(フレイルティ)」に対する日本語訳です。「Frailty」を日本語に訳すと「虚弱」や「老衰」、「脆弱」などになります。日本老年医学会は高齢者において起こりやすい「Frailty」に対し、正しく介入すれば戻るという意味があることを強調したかったため、多くの議論の末、「フレイル」と共通した日本語訳にすることを2014年5月に提唱しました。

 

 フレイルは、厚生労働省研究班の報告書では「加齢とともに心身の活力(運動機能や認知機能等)が低下し、複数の慢性疾患の併存などの影響もあり、生活機能が障害され、心身の脆弱性が出現した状態であるが、一方で適切な介入・支援により、生活機能の維持向上が可能な状態像」1)とされており、健康な状態と日常生活でサポートが必要な介護状態の中間を意味します。多くの方は、フレイルを経て要介護状態へ進むと考えられていますが、高齢者においては特にフレイルが発症しやすいことがわかっています。高齢者が増えている現代社会において、フレイルに早く気付き、正しく介入(治療や予防)することが大切です。

 

●フレイル状態に陥るとどうなってしまうか

 フレイルの状態になると、死亡率の上昇や身体能力の低下が起きます。また、何らかの病気にかかりやすくなったり、入院するなど、ストレスに弱い状態になっています。例えば健常な人が風邪をひいても、体の怠さや発熱を自覚するものの数日すれば治ります。

 

 しかし、フレイルの状態になっていると風邪をこじらせて肺炎を発症したり、怠さのために転倒して打撲や骨折をする可能性があります。また、入院すると環境の変化に対応できずに、一時的に自分がどこにいるのかわからなくなったり、自分の感情をコントロールできなくなることもあります。転倒による打撲や骨折、病気による入院をきっかけにフレイルから寝たきりになってしまうことがあります。

 

 フレイルの状態に、家族や医療者が早く気付き対応することができれば、フレイルの状態から健常に近い状態へ改善したり、要介護状態に至る可能性を減らせる可能性があります。

 

 「厚生労働科学研究費補助金(長寿科学総合研究事業) 総括研究報告書 後期高齢者の保健事業のあり方に関する研究 」より転載したものを元に加筆・修正した記事となっております。皆様の明日がより良いものになりますように。

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プライマリケア医のための 実践フレイル予防塾 めざせ健康長寿

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