セラピストGoGo

Washizu Go(わしず ごう)1990年静岡生まれ。平成25年理学療法士免許取得。ヨガインストラクター。パワーリハビリテーション研究会研修終了。大学との連携で運動プログラムの提供、「運動」と「笑い」で健康寿命を延ばす施設。AOIデイサービスの施設長として勤務。

【冬季の抑うつ】「幸せホルモン」を分泌する習慣!?

だんだんと肌寒くなり日が短くなると、心が塞いでくる方はいませんか?

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太陽が燦々と照りつける明るい季節は元気なのですが、秋から冬は気持ちが低空飛行になります。 全く自慢ではありませんが、元々根あかとは程遠いネガティブシンキングの持ち主で、寒い季節はますます滅入ってしまいます。

 

うつ病というほどではないけれど、どうにも気が晴れない日々を送るのは嬉しくないですね。その原因としては、日照の減少によって、「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニン分泌が低下するためと考えられています。 太陽を浴びながら、幸せホルモンを増やす習慣についてご紹介します。

 

1.世界各国日照は気分に関連

世界各国、抑うつ症状や抑うつ気分は、季節によって変動があることがわかっています。 日照時間の少ない冬場に多く、夏場には少ないのが一般的です。

 

日本では、緯度が高く、日照時間の短い北の地方に、冬季に抑うつ症状を起こす季節性感情障害(SAD)の割合が多いとされています。

 

1-1.季節性感情障害(SAD)とは?
元々、「冬季うつ病」と呼ばれ、主に、秋から冬にかけて抑うつ症状が現れる季節性の変動がある気分障害を、「季節性感情障害(SAD)」と呼びます。

 
日本では、2%程度の有病率で、特に若い女性に多い傾向があります。

普通のうつ病と違う点は、「冬眠」準備のような症状が現れることです。

・過眠 ・過食
・体重増加

と、野生動物が冬眠のための準備をするように、特に米やパン、麺類、お菓子などの糖質の多い(つまり、脂肪になりやすい)食べ物をたくさん食べ、体重を増やし、そして、日中も夜間の眠気に襲われてたくさん眠ってしまう傾向があります。

 

通常のうつ病のように、食欲不振や不眠はみられません。

1-2.冬眠傾向は動物の生理現象?
冬になると決まって「冬太り」する方もおられるかと思います。 私自身も冬は食欲が増してしまい、多くて2kgくらいは体重が増えてちょっと丸くなります。
熊のように冬眠したいところですが、そうもいかないのが人間の辛いところです。

 

「季節性感情障害(SAD)」と診断されるほどではないにしろ、全世界的に日照が減る冬季には、抑うつ傾向となったり、睡眠や食欲が変化する傾向があるため、この現象は、日照に関連して人を含む動物の体内の代謝が何かしら変化している生理的な現象ではないかと考えられています。

 

2.日照と心の密な関係
日照による気分の変動には、日光が与えるセロトニン分泌が関連していると考えられています。

 

2-1.日光が促すセロトニン分泌

気分を安定させる神経伝達物質・セロトニンは、不足することで抑うつ症状を引き起こし、うつ病の原因になっていると考えられています。

 

セロトニンが不足すると、ストレスに弱くなり、同じストレス状況であっても心がポキンと折れてしまいます。

その他にも、 ・イライラ
・意欲低下
・慢性的な疲労感
・不安感
などを引き起こします。

 

日光を浴びると、日中にセロトニン、夜間に睡眠ホルモン・メラトニンが生成されます。 日照が少ないと、日光を浴びる時間が減り、セロトニン分泌が低下すると考えられています。

 

2-2.女性にセロトニン分泌が減りやすい原因

セロトニン分泌の低下は、女性の方が起こりやすいことがわかっています。 特に、月経がある女性では、「隠れ貧血」が関連しており、セロトニンの合成に欠かせない鉄分が不足してしまうと、抑うつ傾向になります。

 

特に、産後は鉄欠乏が顕著になりやすいため、産後うつを引き起こす原因にもなります。

 

また、女性ホルモン・エストロゲンは、セロトニンの合成に影響を与えており、そのため、排卵期から月経前時期や産後、更年期〜閉経期には、エストロゲンが低下することで、抑うつ傾向になりやすいのです。

 

2-3.ビタミンDと抑うつの関係

太陽のビタミンと呼ばれるビタミンDも気分の変動にも関連があることがわかっています。

 

ビタミンDは、紫外線B波が皮膚にあたることで、皮膚で合成されるビタミンです。 日照が少ない冬季、特に高緯度の地域ほど、ビタミンDの血中濃度が減少します。
ビタミンDは、神経伝達物質・セロトニンやドーパミンの分泌にも影響を与え、精神活動に影響を与える働きがあります。

 

アメリカの米国軍人の調査で、ビタミンD欠乏がないグループでは、うつ病の有病率が4.2%だったのに対して、欠乏があるグループでは、20.4%で、ビタミンD欠乏とうつ病には有意な関連が見られたことが報告されています。

 

そのほかの調査でも、ビタミンDは、日照の多い夏場には、うつ症状と関連がないものの、冬季にはビタミンDの血中濃度とうつ症状に関連がみられるという調査もあります。

 
※”Journal of the International Society of Sports Nutrition” l16:40(2019)
※”Japanese society of psychosomatic medicine Med” 54:835−8412014

ビタミンDの血中濃度が低いということは、結局は、日照が不十分であることを示しているため、冬季にも日光を浴びることが大切と考えられます。 季節性気分障害の治療にも、まず光療法が選択されるほどに、日光が大切です。

 

3.セロトニン分泌を促すには?
特に、冬季に減少しがちなセロトニン分泌を積極的に促していくことが大切です。

 

3-1.日光浴を習慣に

毎日日光を浴びることで、ビタミンDを生成し、セロトニン分泌を促しましょう。 特に、起床から30分以内に日光を浴びることで、セロトニン分泌が促されるとされています。

 

慌ただしく朝の時間を過ごしている方は、ちょっと早起きして、15〜30分浴びることが推奨されています。

 

3-2.リズミカルな運動をする
セロトニン分泌には、日光浴だけでなく、一定のリズムを刻む規則的な運動が効果的とされています。 不規則な動きをする球技などよりも、一定のリズムでの歩行やジョギング、自転車こぎ、踏み台昇降など少々単調と思える有酸素運動を15〜30分行うことが効果的です。朝の光を浴びながら外で運動をすると一石二鳥と言えますね。

 

3-3.栄養素を摂る

セロトニンの合成に欠かせない栄養素をしっかりと補給することも大切です。 原材料は、タンパク質。アミノ酸としては、トリプトファンです。

トリプトファンを含む食材は ・大豆製品
・乳製品
・豚肉
・マグロ・カツオ
・バナナなど
です。

 
また、トリプトファンからセロトニンを合成するための反応を促すために必須なのが、ビタミンB6と鉄分です。

ビタミンB6を含む食材は、 ・赤身の肉・ささみ・魚
・バナナ
・パプリカ
・サツマイモなど
です。

 

鉄分を含む食材は、 ・赤身の肉・レバー・魚の血合い
・小松菜やほうれん草
・海藻類など
です。

 

3-4.心から感動する

心から感動し、感涙することも、セロトニン分泌を促します。

涙を流すと、スーッとストレスが解消されて、身体がほぐれた経験はありませんか? 映画をチョイスするなら、サスペンスやアドベンチャーなど手に汗握るものよりも、感動的でハッピーエンドなラブストーリーやハートフルストーリーなどがおすすめです。

 

3-5.腸内環境を整える
腸の状態が心に影響することは、最近よく知られていて、セロトニンの9割は、脳ではなく腸で分泌されているとされていますが、腸で分泌されたセロトニンが脳で使われるわけではないと考えられています。 ただし、腸内環境が悪化すると、脳内のセロトニン分泌に影響を与えてしまうことがわかっています。

 
腸内環境を整えるには、WELLMETHODでは何度もお伝えしてきた「シンバイオティクス」を意識することが大切です。 生きた有用菌を含むプロバイオティクス食品と腸内の有用菌のエサになるプレバイオティクス食品を合わせて摂取することです。

 

 

3-6.ホルモン分泌を整える
女性ホルモン・エストロゲンの分泌を低下させないことも大切です。 エストロゲンは、ストレスがかかることで分泌が低下しますから、ストレスリリースが大切です。

日々ストレスが蓄積しないようにするためにも、日光浴をしながらの有酸素運動やヨガ、メディテーション、ゆったりとした入浴などのストレス対策が役立ちます。

 

更年期以降に女性ホルモンの分泌の低下をサポートするには、大豆に含まれるイソフラボンを補給し、腸内でエクオールというより活性の高い成分に転換することです。 そのために、腸内環境を整えることが大切です。

 

 

さて、これからどんどんと日照時間が減ってきます。 秋晴れが嬉しいこれからの季節には、引きこもらずに外に出て、日光を浴びながら体を動かしましょう。

 

一度、うつうつのスイッチが入ってしまうとやる気がなくなってしまいますから、今から予防するのが効率的です。 この冬に冬眠しないためにも、今から太陽と仲良くしましょうね。

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