7月になると、熱中症になる人が急増します。
特に乳幼児は体温調節の機能が未熟なため、十分な暑さ対策が必要となってきます。少しでも様子がおかしいと感じたら、すぐに対応できるよう、熱中症の症状や対処法を知って、暑い夏を元気に乗り切りましょう。
熱中症の予防対策~水分補給や湿度に注意
□こまめに水分補給をする
子どもは遊びに夢中になると、のどの渇きに気づきにくくなります。大人から積極的に声をかけて、こまめに飲み物を与えるようにしましょう。
□湿度に注意する
気温が高くなくても、湿度が高いと熱中症になる可能性が高まります。室温は25~28℃に、湿度は60%以下を目安に調整しましょう。
□外では必ず帽子をかぶる
頭やうなじに直射日光があたると、めまいや吐き気の原因になります。外で遊ぶときは必ず、通気性がよい、つばの広い帽子で日ざしから守るようにしましょう。
熱中症の主な症状~頭痛や吐き気、倦怠感も
【症状】
・めまい、頭痛
・筋肉の硬直、手足のしびれ
・吐き気、嘔吐
・倦怠感
・意識障害、けいれん
・高体温
熱中症は最悪の場合、死に至るケースがあります。必ず誰かが付き添い、応急手当や状態を見守るなどして注意するようにしましょう。
熱中症の応急手当
熱中症は悪化のスピードが速いので、すぐに対処するようにしましょう。
□涼しい場所に寝かせる
ぐったりしていたら、衣類をゆるめて涼しいところに寝かせます。枕などを足の下に入れて、足を高くしておきましょう。
(※心臓への血流を促し、血圧を上げるため)
□体を冷やす
頭・わきの下・もものつけ根など、動脈が集中する部位に氷水や濡れタオルを当てて冷やします。うちわや冷房、扇風機などを使って、ほてりをしずめるようにしましょう。
□水分と塩分を補給する
イオン飲料を一口ずつ飲ませ、水分と塩分を補給します。
大量の汗をかいた場合は、経口補水液が適しています。一気に飲ませると吐いてしまう可能性があるので、慎重に与えるようにしましょう。
こんな時は急いで受診を!
★唇や皮膚が乾いている、おしっこが出ない、暑いのに汗が出ない
→脱水症状の可能性があります。
すぐに応急手当をして、症状に変化がなければ受診しましょう。
★水分をとって熱も下がったのに、ぐったりしている
→この状態の時も、注意が必要です。
★顔色が青白く、生あくびをする
→吐き気を伴う場合もあります。
急いで受診するようにしましょう。
こんな時はすぐ救急車を!
★熱が39度以上ある
すぐに応急手当をし、熱が下がらなければ救急車を呼びましょう。
★意識がない
危険な状態です。
呼吸を確認し、呼吸が止まっている場合はすぐに心肺蘇生の応急処置をします。
★けいれんを起こしている
痛みを伴う、筋肉のけいれんが起こります。
意識がない、または朦朧としている場合は、救急車を呼びましょう。
★顔面蒼白でぐったりしている
熱中症を起こしていて、危険な状態です。
★水分をとれない、とってもすぐに吐いてしまう
ぐったりして水分を受けつけない時は、すぐに救急車を呼びましょう。