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Washizu Go(わしず ごう)1990年静岡生まれ。平成25年理学療法士免許取得。ヨガインストラクター。パワーリハビリテーション研究会研修終了。大学との連携で運動プログラムの提供、「運動」と「笑い」で健康寿命を延ばす施設。AOIデイサービスの施設長として勤務。

【健康】日光を浴びないと一気に老ける!外出した方が良い理由!?

 天気が悪いと心まで晴れず、家にこもりがちになる人がいるかもしれません。ですが、こんなときこそ、晴れ間が見えたらできるだけ外に出てほしいのです。というのも、秋から冬に向けて日照時間が短くなると、血中のビタミンDが足りなくなる可能性があるからです。

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骨だけでなく筋肉も増強してくれる
 ビタミンDは体内でとても重要な役割を果たしています。よく知られているのが、骨の形成を助ける働きです。食品から取り込まれたカルシウムは吸収率が悪いのですが、ビタミンDと一緒に摂ることで、小腸でのカルシウムの吸収が促進されます。

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 また、ビタミンDには神経伝達や筋肉の収縮などを正常に行ったり、筋肉中のたんぱく質合成を促進する働きがあることもわかってきました。つまり、骨だけでなく筋肉も増強してくれるのです。

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 女性は閉経後に骨を丈夫にする働きもある女性ホルモン(エストロゲンなど)の分泌が低下するため、50代以降に骨がスカスカになってもろくなる「骨粗しょう症」になりやすいことが知られています。また、高齢になって筋力が落ちると、転倒して骨折しやすくなります。

 

 骨粗しょう症の人が転倒すると足の付け根の骨(大腿骨頸部など)を骨折しやすく、それがきっかけで寝たきりになる人も少なくありません。骨密度が低い人や椎骨(背骨の骨)、大腿骨頸部などを骨折した経験のある人は、将来の死亡リスクが高いという研究もあります(Suzuki.T Yoshida H. Osteoporos Int. 2010 Jan;21(1):71-9.)。

 

 ですから、女性はとくに骨粗しょう症を予防するとともに、男女とも高齢期に筋力を落とさないよう心がけることが大切なのです。そのためにも、カルシウムとともにビタミンDを意識して摂ることが重要だと言えるでしょう。

 

ビタミンDが豊富に含まれる食品とは?
 ビタミンDはサケ、イワシ、サンマといった魚介類やキノコ類、牛乳、ヨーグルト、牛のレバーなどに豊富に含まれていますが、青菜類や根菜類にはほとんど含まれていません。ですから、骨を丈夫にするためにも、魚介類やキノコ類、乳製品などを意識して摂ったほうがいいでしょう。

 

 それに加え、血中のビタミンD濃度を上げるには、日光を浴びるのがとても効果的なのです。皮膚に紫外線が当たると、ビタミンDの前駆体の物質が活性型のビタミンD(ビタミンD3)に変化し、血中濃度が上がるからです。

 

血中濃度が低いまま歳を重ねると……
「そんなに日を浴びることが大切か」と思うかもしれませんが、そのパワーには侮れないものがあります。国立環境研究所と東京家政大学の研究チームが1日に必要なビタミンDを両手の甲や顔の日光浴だけで生成させるのに必要な時間を測定したところ、紫外線の弱い冬の12月の正午、那覇(沖縄県)は8分、つくば(茨城県)は22分で必要量が生成できたのに、
 
 ところが、女性の中には日焼けをしたくないために、夏でも長袖の人や1年中日焼け止めを使う人を見かけます。先日、骨粗しょう症に詳しい医師に取材したのですが、美白ブームなどもあって、「若い人に血中のビタミンD濃度が低い人が多く心配だ」と話していました。国際的に比較しても、日本人や韓国人はとくにビタミンD濃度が低いのだそうです。

 

 若い時分は骨も丈夫なので、すぐに問題が出るわけではありません。しかし、血中のビタミンD濃度が低いまま閉経を迎えると、一気に骨粗しょう症や筋力低下が進んでしまう恐れがあります。ですから若いうちから意識して、1日数十分から1時間でもいいので日光を浴びるように心がけてほしいのです。

 

がんや認知症との関係を示す研究結果も
 ビタミンD不足の悪影響はそれにとどまりません。国立がん研究センターを中心とする研究グループが全国3万4千人を対象にした住民研究のデータを抽出し、血中ビタミンD濃度を4分位に分けて解析したところ、血中濃度が2番目に高いグループは、最も低いグループに比べ、何らかのがんになるリスクが25%低いという結果でした(国立がん研究センター「血中ビタミンD濃度とがん罹患リスクについて」)。

 

 また、血中ビタミンD濃度が1番高いグループは22%、3番目に高いグループは19%リスクが低下しており、部位別にみると肝がんのリスクが統計的に有意に低下していました。つまり、逆に言うと、血中ビタミンD濃度が低すぎる人は、何らかのがんになるリスクが高くなるのです。

 

それだけでなく、ビタミンDが不足すると認知症になりやすいという研究結果もあります。米国の研究グループが認知症のない65歳以上の高齢者1658人を平均6年間追跡したところ、血中のビタミンD濃度が正常な人に比べ、低値の人は認知症発症リスクが53%増大し、重度に不足している人は125%増大していました(American Academy of Neurology: Link Between Vitamin D and Dementia Risk Confirmed)。
 
 このようにビタミンD不足が続くと、ボディーブローのように体にダメージが蓄積する恐れがあります。これから冬至(今年は12月22日)に向けて、ますます日照時間が短くなります。血中ビタミンD濃度が下がりやすい季節であることを意識して、できるだけ外に出るよう心掛けましょう。

 

ビタミンDの摂り過ぎにも要注意!
 なお、ビタミンDは摂り過ぎると高カルシウム血症になり、腎機能障害や食欲不振、嘔吐、神経の興奮性亢進といった副作用を起こす恐れがあります。ですから、できるだけバランスのいい食事から摂るよう心がけ、サプリメントを飲む場合も用量用法を守ってください。骨粗しょう症でビタミンD製剤などの処方を受けている場合も、医師の指導を守るようにしてください(公益財団法人長寿科学振興財団「ビタミンDの働きと1日の摂取量」)。

 

 また、日光を浴びることは大切ですが、全身性エリテマトーデスなどの病気の人や、ケトプロフェンという成分を含む湿布薬、一部の抗生物質、抗てんかん薬、抗がん剤などの薬を使っている人は、日光過敏症(日光アレルギー)になる恐れがありますので、この場合も医師の指導を守って対策を取るようにしてください。

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