唾液の働きが実はすごいということを皆さんご存知でしょうか?年齢を重ねるごとに唾液の分泌量が減り、虫歯や歯周病になりやすくなるとも言われています。
また、ガムで虫歯などを予防することはできるのでしょうか。歯科医師からの回答をご紹介します。
目次
色々ある唾液の働き!自浄作用や抗菌作用も!?
ガムで虫歯予防?歯磨き後にガムで唾液分泌を促そう!
1.様々ある唾液の働き!自浄作用や抗菌作用も!?
厚生労働省が運営する健康情報サイトでは、唾液について下記のように記載されています。
『(前略)唾液は健康な成人で一日1.0~1.5リットル分泌されると言われています。しかし個人差も多く、季節・年齢・性別・身体状況・服用薬剤などによって変動します。
唾液分泌には、刺激などなくても分泌される安静時唾液と食事などの刺激により分泌される刺激唾液があり、常に口腔内を湿潤しています。 唾液には粘膜保護・自浄・水分平衡・潤滑・緩衝・抗菌・消化・組織修復・再石灰化・発ガン予防などの作用もあり、口腔のみならず身体が正常な機能を発揮するため無くてはなりません。(後略)』
引用元(一部抜粋):厚生労働省:「生活習慣病予防のための健康情報サイト」e-ヘルスネット,情報提供,健康用語辞典,飲酒,唾液分泌 閲覧日:2019/10/24
唾液の主な作用を下記にまとめました。
・粘膜保護 ・自浄作用
・水分平衡
・潤滑作用
・緩衝作用
・抗菌作用
・消化作用
・組織修復
・再石灰化
・発ガン予防
唾液にはこのような作用があることによって、お口の中を細菌から守っています。唾液を出すといえば「よく噛むこと」ですよね。唾液の分泌にはガムなどを噛むと良いとされていますが、ガムで虫歯予防はできるのでしょうか?
2.ガムで虫歯予防?歯磨き後にガムで唾液分泌を促そう!
歯科医師に下記のような質問をしています。
Q:ガムって虫歯予防に本当にきいてるんですか?
質問ページはこちら
A:ガムを噛むことで唾液の分泌が促進されます。
唾液には虫歯細菌を減らす重要な働きがあるだけでなく、再石灰化という効果もあります。
特にキシリトールガムがいいです。
注意しなければいけないのは、果糖入りのガムです。
引用元:大船駅北口歯科 杉山 貴志 歯科医師 回答日:2017/09/21
A:ガムを噛むと唾液が出るため、確かに歯は綺麗になります。しかし、歯磨きに勝る虫歯予防はありません。過度の期待は持たない方がよいと思います。虫歯予防を期待されるなら、できるだけキシリトール入りにして下さい
引用元:あざみ野ポプラ歯科クリニック 武藤 亮治 歯科医師 回答日:2017/10/20
ガムを噛むことで唾液の分泌は促せますが、それだけで虫歯予防というのは難しいようです。しかし、果糖入りのガムではなく、キシリトール入りのガムであれば虫歯予防の効果があるかもしれません。
もちろん歯磨きをする方が望ましいですが、ガムを噛むことで唾液が分泌されて、自浄作用や抗菌作用などが期待できます。お口が乾いて唾液が少ないと感じている方は試してみてはいかがでしょうか。
また、歯医者さんでは唾液検査を行っているところもあります。唾液検査を行うことで、虫歯や歯周病のなりやすさ、口臭などの原因について知ることができます。歯が痛くなってから歯医者さんに通うのではなく、事前に虫歯や歯周病のリスクを知っていれば予防することができます。
お口は身体の入り口でもあり、お口の健康状態が全身に影響を及ぼすこともあります。定期的な歯科検診や歯のクリーニングで、虫歯や歯周病の予防に取り組むことが大切になります。歯医者さんでは歯のメンテナンスと称して予防歯科も行っています。