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Washizu Go(わしず ごう)1990年静岡生まれ。平成25年理学療法士免許取得。ヨガインストラクター。パワーリハビリテーション研究会研修終了。大学との連携で運動プログラムの提供、「運動」と「笑い」で健康寿命を延ばす施設。AOIデイサービスの施設長として勤務。

【認知症を招く】脳の疲れとは!?

仕事や家事に集中できず、突然ほかのことを考えてしまう…。そんな経験は誰しもあるだろう。それは脳が疲れているサインかもしれない。

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脳の疲れを放っておくと、老化を加速させるほか、認知症も招いてしまうことに

 

 なかなか取れない体の疲れやイライラ、急な老けこみも、実は体の疲労ではなく、脳疲労ということもあるのだ。脳科学者の杉浦理砂さんが言う。

 

「脳疲労を放置していると、全身の老化が加速します。臓器の働きや血液循環、体温調節、消化吸収など、体全体の機能を調節する自律神経の中枢は脳にあるのです」
 
→「脳疲労」を放っておくと老化が加速する!飽き、首や肩こりなどのサインに注意

 

脳が疲れると5年で認知症になる
 激しい運動の後は体が動かなくなるのと同じで、脳も疲れると働きが悪くなる。

「脳が疲れると、脳の奥深くの『大脳辺縁系(へんえんけい)』は、“休みなさい”と指令を出します。一方で、脳の外側にある『大脳新皮質』は“でも、もっとがんばった方がいい”と、大脳辺縁系にプレッシャーをかける。この矛盾で、脳全体を管理している『視床下部』が混乱します。視床下部は自律神経の中枢に当たるので、これによって自律神経のバランスが崩れるのです」

 

 自律神経を酷使すると、老化の最大の要因である「活性酸素」が大量発生するのだ。

 脳科学者の杉浦理砂さんが言う。

「活性酸素は、体の酸化、炎症を起こし、シミ、しわ、たるみ、くすみといった見た目の老化を加速させます。そればかりでなく、自律神経は全身の臓器を管理しているため、全身のさまざまな箇所に不調が表れます。例えば、疲労感、情緒不安定、イライラ、多汗、めまい、不整脈、腰痛、手足のしびれ、味覚障害など。当然ながら、脳内に活性酸素がたまると、脳も老化します」

 

 脳の健康に悪い生活を送っていると、アルツハイマー型認知症の原因とされる「アミロイドβ」も増える。これは、脳が出す“ゴミ”のような物質で、40才くらいから脳の中にたまり始めるという。

 

「アミロイドβが増えると、脳に『老人斑』というシミのようなものができる。これは、アルツハイマー型認知症との関連性が指摘されています。アルツハイマー型認知症の前段階といわれる「軽度認知障害(MCI)」になり、放置すると、その後5年間で半数以上が、アルツハイマー型認知症を発症します。発症の20~25年前から脳に異変が起きていることがわかっています」(杉浦さん・以下同)


→MCI(軽度認知障害)とは?発見方法と予防策を識者が解説

脳疲労を回復する方法
幸せホルモンは一時的な癒し
「夜遅くに帰ってきても、わが子の寝顔を見たら疲れが吹き飛んだ」「疲れていたけれど、友人とおしゃべりしたら元気になった」という経験も、脳が関係している。

 

「幸福感や楽しさを感じると、幸せホルモンのセロトニンやオキシトシンが分泌されて、自律神経のバランスが整い、脳疲労は一時的に癒されます。セロトニンは、筋肉にほどよい緊張を与え、正しい姿勢や若く美しい体形を維持することを助けてくれる。この緊張感は、若さを保つのに役立ちます」(杉浦さん)

 

 しかし、残念ながら、こうした一時的な癒しだけでは、脳疲労の根本的な解決にはならない。

 

最も大事なのは睡眠
 杉浦さんも篠浦さんも、「最も大事なのは良質な睡眠」だと話す。

「脳の疲れはその日のうちに取るべきです。睡眠時間はできれば7~8時間は確保して。睡眠の質を上げるには、就寝の1時間半前までに39~40℃のぬるめのお風呂にゆっくりつかるのがいい。自律神経の緊張をほぐし、リラックスできます」(杉浦さん)

 

 軽いジョギング、ウオーキング、自転車をこぐといった適度なリズム運動も、セロトニンの分泌を増やし、睡眠の質を上げる。

 

にんにくをオリーブオイルに漬けた「アホエンオイル」が有効
 都立駒込病院脳神経外科部長の篠浦伸禎さんは、にんにくをオリーブオイルに漬けた「アホエンオイル」の摂取が有効だと言う。

 

「アホエンオイル」が脳の神経活動を活発に

「にんにくに含まれる『アホエン』という成分には全身の血流を改善する働きがあり、脳の神経活動を活発にします。活性酸素の働きを抑え、アミロイドβの蓄積も防止できます」

 

「アホエンオイル」の作り方
 作り方は簡単だ。3片のにんにくをみじん切りかすりおろしにして、室温で2時間放置。その後、密閉容器にエキストラバージンオリーブオイル150mlと一緒に入れて、室温で寝かせる。5日間漬けて、にんにくをこせば完成だ。
 
「1日あたり大さじ1~2杯を目安に、そのまま飲むか、サラダなどにかけて摂取してください。アホエンの効果が半減するため、加熱はNG。常温で1か月くらいは日持ちします」(篠浦さん)

 

鶏胸肉、青魚、レモン、グレープフルーツも◎
 そのほかにも、抗酸化作用のあるイミダペプチドを含む鶏胸肉や、脳の働きを高めるDHA、EPAの豊富な青魚、クエン酸が多いレモンやグレープフルーツなども、脳疲労の解消に役立つとされる。

 

赤ワインはグラス1杯がおすすめ
「カカオやベリー類、赤ワインも、抗酸化作用があるポリフェノールが多く含まれているのでおすすめです。ただしお酒の飲みすぎは脳に悪影響を与えます。女性の場合は、ワイングラス1杯ほどに抑えるようにして」(杉浦さん・以下同)

 

おすすめの「マインドフルネス」とは
 それでも、どうしてもストレスを抱えがちで体も頭も疲れ切っているという人は、「マインドフルネス」を実践するといい。悩みの種は、ほとんどが過去の出来事か将来への不安。それよりも「いま、ここにいる自分の感覚」だけに意識を集中させるための、座禅や瞑想のような訓練のことだ。

 

マインドフルネスで疲れない脳を手に入れる

「座って目を閉じ、床に触れている足や手などの『感覚』と『呼吸』に集中します。“少し手が冷たいな” “呼吸が浅いな”などと、自分自身の心身の状態を意識することが大切です。もし雑念が浮かんでも、“雑念が浮かんだ”という事実に気づいて、再び呼吸に集中しましょう。雑念が浮かぶのは当たり前のことなので、“集中できなかった”などと、自分を責めないこと。高い位置から、客観的に自分を観察するようなイメージで行います」
 
 杉浦さんによれば、人は体を休めていても、ストレスを感じるようなことを考えるだけで疲労する生き物。人は生活している時間の47%もの間、自分の思考が生み出した不安や恐怖感にさいなまれているという報告もある。

 

 マインドフルネスが身につけば、ストレスを感じることがあっても、「いま、思うように仕事が進んでいないから焦っているんだな」と理解して冷静に対処できるようになり、脳疲労の回避につながる。

 

「食事中に、食べているものの味や食感に集中するだけでも、立派なマインドフルネスです。習慣づけることができれば、脳の健康が維持され、総合的な機能が高まります」

 

右脳を意識して使う
 篠浦さんは「右脳を意識して使ってほしい」とアドバイスする。

「人が幸せを感じるのは右脳です。たとえば、パソコン作業は左脳を酷使する仕事。疲れたと思ったら、軽い運動をしたり音楽を聴いたり、右脳を刺激するような行動でリフレッシュしてください」(篠浦さん)

 

コロナ禍で将来の不安にとらわれそうないまこそ、脳の疲れもしっかりケアしたい。

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