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Washizu Go(わしず ごう)1990年静岡生まれ。平成25年理学療法士免許取得。ヨガインストラクター。パワーリハビリテーション研究会研修終了。大学との連携で運動プログラムの提供、「運動」と「笑い」で健康寿命を延ばす施設。AOIデイサービスの施設長として勤務。

【健康】食物繊維は大腸がんの予防に有効!?

大腸がんの死亡率は横ばいですが、2017年のデータでは罹患部位別にみると大腸がんが1位。

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そんな中、「食物繊維摂取を5g増加することで死亡率が低減した」と大規模研究の結果が発表されました。

 

 

食物繊維と大腸がん
日本における大腸がん死亡率は2000年前半までは増加一途を辿ってました。しかし医療技術の発展もあり、2017年の国立がん研究センターの報告によると男女ともに死亡率は横ばいに転じています[1]。一方、罹患率が多い部位順にみていくと男女合わせた総数では、大腸がんが1位となっています[2]。

 

大腸がんのリスクファクターとして知られているものには、喫煙や飲酒、脂肪摂取の過剰、運動不足などいくつかの因子が考えられます。また、2000年代前半までの大腸がん死亡率の増加にはこれらの因子に加えて、食の欧米化にともなう日本人の食物繊維摂取量の低下が原因のひとつであるといわれています。

 

それでは、日本人の食物繊維摂取状況を見ていきましょう。

 

日本人の食物繊維摂取量
戦後まもない頃の日本人の食物繊維摂取量は、30g/日近くあったといわれています。しかし2019年の調査では14.4/日と、穀類や芋類、豆類の摂取量の低下に伴い減少しているのです。

 

食物繊維の健康促進効果は、多くの研究で証明されており摂取を推奨しています。日本人の食事摂取基準2020年版では、18~64歳の成人の食物繊維摂取目標量を男性21g以上、女性18g以上と設定しています[3]。しかしながら目標量には5g程足りていないのが現状です。

 

大腸がん予防には食物繊維は有効か?
昨今、食物繊維と大腸がんについての多くの研究がなされ、食物繊維の重要性が高まっています。海外の研究では、食物繊維を多く摂取していた人(66g/日)が、食物繊維の少ない食事(12g/日)に2週間切り替えた結果、大腸がんの腫瘍マーカー※1が上昇したと報告されています[4]。

 

また「大腸がん診断後の食物繊維摂取と死亡率について」調査した大規模な研究結果が発表されました。この研究では、大腸がんと診断された1,575人を調査し、食物繊維摂取量状況に応じて4つのグループに分けて検討しました。

 
その結果、大腸がんと診断された後に食物繊維摂取量を増加したグループは死亡率が低く、5g/日の食物繊維アップで死亡率が18%低くなったと報告されています。さらに興味深いことに食物繊維を穀類、野菜、果物に分けて検討すると、穀類の繊維は、全死亡※2と大腸がんによる死亡ともに死亡率が低くなっていました。

 

しかしながら野菜の繊維は、全死亡の死亡率は低くなっていましたが、大腸がんの死亡率には関連していませんでした。また果物の繊維は、全死亡、大腸がんによる死亡どちらにも関連していませんでした。

 

つまり穀類の繊維が大腸がんの死亡率低下に関与している可能性があるとわかったのです[5]。他の研究でもシリアルなどの穀類繊維の摂取量が増加することで、大腸がんの発症を抑制できると報告されています。さらに大腸がんだけでなく、脂質代謝の改善や腸内環境改善などが報告されています。

 

玄米や大麦といった穀類は、食物繊維だけではなくビタミン・ミネラル、ポリフェノールなどが豊富であり、これらの栄養素もよい働きをしているのではないか?と考えられています。

 

※1 腫瘍マーカー:がんが産生する物質のこと。がんの種類によって産生される物質が異なるので、腫瘍の発生部位や進行度合の判断材料のひとつになる。

 

※2 全死亡:がんや心筋梗塞、脳卒中、その他も含めた死亡のこと。
食物繊維の摂取量を増やすには

食物繊維は野菜や海藻の他、豆類、芋類、穀類に豊富に含まれています。

とくに戦後日本の食文化は大きく変わり、米の摂取量低下や玄米よりも白米を好んで食べるようになりました。残念ながら、白米には食物繊維がほとんど含まれていません。

 

白米に大麦を追加
玄米は、食物繊維の他にビタミンやミネラルが豊富に含まれています。しかし、なかなか食べにくいという声もよく耳にします。そこで、白米に大麦を混ぜてみてはいかがでしょうか。モチモチとした食感で、味わいも玄米ほど癖がないので食べやすいです。

 

朝昼夕の食事
大麦を食べているから十分というわけにはいきません。朝昼夕の欠かさず食事をしていることが大前提で、1食欠食するだけでも食物繊維の不足を招きかねません。毎食、野菜や豆類をとり入れるように心がけましょう。

 

とくに野菜の摂取は、生活習慣病などの予防に有効で350g/日以上とり入れることを推奨しています。この350g/日以上を達成するには、1日に5皿スープや小鉢などから野菜料理を取り入れると近づけられます。

 

野菜を食べるときのポイント
①調理方法の変更
生野菜にこだわるとカサが多く食べにくかったりします。また飽きもくるので、おひたしや温野菜にするとカサも少なく食べやすくなります。

 

②丼ものや麺に1品野菜料理を追加
丼ものや麺類は、野菜が少なく食物繊維不足に陥りがちです。サラダや小鉢を1品追加したり、ちゃんぽんや野菜ラーメンなど、野菜の多いメニューの選択をおススメします。

 

③汁物は具だくさんに
汁物を具だくさんにすることで、減塩にもなります。

 

④さまざまな種類の野菜をとる
食物繊維はイヌリンやセルロースなど種類が豊富です。さまざまな野菜をとり入れることで、多種多様な食物繊維をとり入れることができます。

 
⑤旬の野菜を食べる
旬の野菜は、栄養素が豊富に含まれているのでおススメです。

 

まとめ
食物繊維を摂取することは、大腸がん発症抑制になるかもしれませんね。

日本人の食物繊維摂取は、目標達成まであと5gです。ごはんに大麦を混ぜたり、野菜を取り入れるなどチャレンジしてみてください。面白いことに、食物繊維をとり入れると3~4日で腸内細菌バランスが変化したという報告もあります[6]。

 

今日から始めることで3日後、なにかしらの体感が得られるかもしれません。

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